オタクof数理の共同ブログ

京大情報学科数理工学コースの学生4人による共同ブログです

数学のメモその3

今回は、一旦ゼータ関数を置いといてフーリエ解析に関することを書きます。
授業の中でPlancherel(プランシュレル)の定理というものを習いました、

Plancherelの定理
f,g,\hat{g}\in L^1(\mathbb{R})\Rightarrow \langle\hat{f},\hat{g}\rangle=\langle f,g\rangle

f\in L^1(\mathbb{R}):有界連続\Rightarrow\|f\|=\|\hat{f}\|\ (f,\hat{f}\in L^2(\mathbb{R}))

というものなんですが授業ではさらっと流されて証明もプリントで、、、みたいな感じやったんですけどこの定理は結構面白いことを言ってるんじゃないかなあと思いました。

適当な正規直交関数系\displaystyle \{f_i (x)\}_{i=1}^{\infty}を一つ考えてみましょう。正規直交関数系とは

\begin{equation}
\langle f_i,f_j\rangle=\delta_{i,j}
\end{equation}

を満たすもののことです。勘の良い方はこれで僕が何を言いたいのか分かったかも知れませんね笑。この関数が{}^{\forall}i\in\mathbb{N}に関してf_i(x)\in L^2(\mathbb{R})などなど適当な条件を満たしているとしましょう。f_iのFourier変換を\mathcal{F}f_i=\hat{f}_iと書くことにすると、
\langle \hat{f}_i,\hat{f}_j\rangle=\langle f_i,f_j\rangle=\delta_{i,j}

がプランシュレルの定理から分かります。これが何を意味しているかというと適当な条件を満たす正規直交関数系をひとつ持ってこればそれをFourier変換して得られる系もまた正規直交関数系となるのです!!

教授氏にこのことについて質問してみると、チェビシェフの多項式においてこのことが成り立つそうです。また時間があるときに確かめてみたいです。
それでは。