フーリエ級数の一様収束性
こんにちは、よねすけです。
院試勉強してると色々気づきがあって面白いです。大半は面白くないですが。
周期的な可積分関数のフーリエ級数がどのようなときに元の関数に収束するかについては色々な議論がなされています。例えば周期的連続関数でフーリエ級数が絶対収束する関数についてはフーリエ級数はもとの関数に一様収束することが知られています。一方で連続関数でもそのフーリエ級数が発散する場合もあり、非常に複雑な世界となっています。これだけでは連続関数はフーリエ級数を扱う上ではあまり良い性質を持っていないように思えますが、ここで収束の意味を拡張することによって連続関数を常に一様収束させることができるようになるのです!!!前置きが長くなりましたが今回はこの話について書こうと思います。
はじめにフーリエ級数の部分和を定義します。周期的な可積分関数についてその複素フーリエ係数をと書きます。すなわち、
実はこのフェイエール核は良い核(good kernel)となっています。周期的な関数の列が良い核というのは、
を満たすものようなことを言います。フェイエール核が良い核であることは実際に確かめられます。良い核については次の定理が知られています。この意味において「良い」という名前がついています。
を良い核の列とし、を周期的可積分関数とします。がで連続ならば、この定理より、連続関数についてはがわかるのです。よって連続関数はチェザロ総和の意味では常に一様収束するのです。である。特にが連続ならこれは一様収束である。
それでは。