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オタクof数理の共同ブログ

京大情報学科数理工学コースの学生4人による共同ブログです

円周率は有理数です。

んな訳あるかい!!!
ということで、どうもよねすけです。今日はエイプリルフールなのでこんな調子乗ったタイトルにしてみました。

円周率が無理数超越数であることは広く知られていることです。
が、その証明ってみんなあんまり知らないんじゃないかなあ、と思ったので今回は円周率の無理数性の証明を書きたいと思います。(時間の都合で途中式をずいぶんと省略してあるので良かったら自分で実際に手を動かして考えてみてください。)
なお、今回の証明には以下の本を参考にしました。この本、個人的にはめっちゃ好きな本なので良かったら手に取って見てください。

天書の証明

天書の証明


円周率を\piとおく。\pi^2無理数であることを示す。そうすれば\pi無理数であることもわかる。
証明するにあたって以下の補題を用いる。

補題
あるn\geq 1を固定し、
\begin{eqnarray}
f(x)=\frac{x^n(1-x)^n}{n!}
\end{eqnarray}
とおく。

  • 関数f(x)\displaystyle f(x)=\frac{1}{n!}\sum_{i=n}^{2n}c_{i}x^{i}という形の多項式で、係数c_{i}は整数である。
  • 0 < x < 1に対して、\displaystyle 0 < f(x) < \frac{1}{n!}である。
  • すべてのk\geq 0に対して、微係数\displaystyle f^{(k)}(0)\displaystyle f^{(k)}(1)は整数である。

このとき、ある整数a,b > 0に対して、\displaystyle\pi^2=\frac{a}{b}と仮定する。多項式
\begin{eqnarray}
F(x)=b^n\left(\pi^{2n}f(x)-\pi^{2n-2}f^{(2)}(x)+\pi^{2n-4}f^{(4)}(x)-\cdots\right)
\end{eqnarray}
は、\displaystyle F''(x)=-\pi^2F(x)+b^n \pi^{2n+2}f(x)を満たす。
補題の3つ目から、F(0),F(1)は整数である。
\begin{eqnarray}
\frac{d}{dx}\left(F'(x)\sin{\pi x}-\pi F(x)\cos{\pi x}\right)&=&(F''(x)+\pi^2 F(x))\sin{\pi x}\\
&=&b^n \pi^{2n+2}f(x)\sin{\pi x}\\
&=&\pi^2 a^n f(x)\sin{\pi x}
\end{eqnarray}
となり、
\displaystyle\begin{eqnarray}
N=\pi\int_0^1 a^n f(x)\sin{\pi x}dx=F(0)+F(1)
\end{eqnarray}
は整数となる。さらに、境界を除けば正の関数の積分として定義されているので、Nは正。しかし、十分に大きなnを持ってきて\displaystyle\frac{\pi a^n}{n!} < 1となるようにすると、補題の2つ目から
\displaystyle 0 < N=\pi\int_0^1 a^n f(x)\sin{\pi x}dx < \frac{\pi a^n}{n!} < 1
となる。これはNが正の整数であることに矛盾。よって\pi^2無理数
これより円周率\pi無理数であることが示された。




なんだか、きつねにつままれたような証明ですね~。



最後に。
今日から新年度ですね。進級した方は進級おめでとうございます。進学が決まった方、もっとおめでとうございます!!!これからの新生活、頑張っていきましょう!!!

それでは。