オタクof数理の共同ブログ

京大情報学科数理工学コースの学生4人による共同ブログです

2016-01-01から1年間の記事一覧

愛情の数学

こんにちは.かじはらです. クリスマスが近いので愛にまつわる数学の話をしたいと思います.以前よねすけくんが無理数の無理数乗が有理数になる,という話をしていました.otaku-of-suri.hatenablog.comでは複素数の複素数乗が実数になることはあるのでしょ…

答え

こんにちは,よねすけです.前回の記事で,otaku-of-suri.hatenablog.com最後に証明を残したところがあるので,それだけ示したいと思います.示すべきことはにおいてです.二通りほど示し方を考えました. ダランベールの収束判定法を用いる ダランベールの収束判定…

おもろい式

こんにちは,よねすけです. 明日はじめて阪大に行くのが楽しみすぎて眠れない.遠足の前の日みたいや.高木貞治の『解析概論』をぼーっとめくってたら定本 解析概論作者: 高木貞治出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/09/16メディア: 単行本(ソフトカバー)…

そもそも虚軸ってなんなの

こんにちは.かじはらです.今日はこんな問題を考えてみます.この式を「一次元の世界の計算」と呼んでおきましょう.これは考える範囲を複素数としなければ解をもたず.となります.簡単ですね.さて,複素数はどんなものかといわれたら多くの人が次の式を…

半球の体積の求め方

こんにちは。かじはらです。なんと2015年8月以来の投稿になります。前回の投稿で株はじめる宣言をしたかじはらでした。 otaku-of-suri.hatenablog.com しかしすっかり飽きてしまったというか、毎日朝に株価のチェックをするのが面倒で、今はほとんど売ってし…

自分で問題を作ってみたけれど...

おはこんばんにちは、よねすけです. 最近いろんな先生のホームページを見るのにはまっていて,そうしたら大体の先生が研究の事とかをブログに書いていることを知ったので,自分もこれからも続けていこうと思いました(なんの報告やねん).この前授業始まる前に友…

判別式パート2

こんにちは,よねすけです.少し前に三次方程式の判別式について長々と書きました.otaku-of-suri.hatenablog.comところが,ある日高木貞治の代数学講義を読んでいたら,代数学講義 改訂新版作者: 高木貞治出版社/メーカー: 共立出版発売日: 1965/11/25メディア: …

チェザロ平均

こんにちは,よねすけです.今回は数列のチェザロ平均というものついて書きたいと思います. 今までは数列(今回は複素数列を考える.)の級数が収束するというのは複素数列の級数について第部分和をと定めたときに,となるならば,級数和はに収束する,というふうに…

三角関数に関する不等式

こんにちは,よねすけです.今回は三角関数に関する不等式を示したいとおもいます.三角形の角,角,角についてとなります.これを面白い方法で示してみましましょう(受験数学では有名な手法なので読者の皆さんは知っていることかも知れませんが,,,).上のような図…

楕円の極座標表示

こんにちは,よねすけです. 今回は楕円の極座標表示の方法について書いてみたいと思います.式で表される楕円を書いてみました.このとき焦点はを用いて,と書けます。 このような楕円があったときに,極座標においての原点を点として図のように考える点と原点と…

面白い積分

こんにちは,よねすけです. 今回は最近目にした面白い積分について書きます.タンジェントの肩にが乗っているので一瞬びっくりしてしまうのですが,これは実は見掛け倒しのもので別にでも何でも良いことが分かります.あ,あとこの積分は広義積分になりますが,き…

フェルマーの小定理の証明

こんにちは、よねすけです。 今回はフェルマーの小定理を二通りで証明したいと思います。フェルマーの小定理とは、素数となる整数を考えたとき、 証明には数学的帰納法を用いるものと群の性質を用いるものがあります。 数学的帰納法による証明 まずは となる…

ウィルソンの定理の証明

こんにちは、よねすけです。久々の投稿になります。 今回はウィルソンの定理を二通りで証明したいと思います。ウィルソンの定理とは、有理素数を考えたとき、 証明方法としては、逆元を用いるものと原始根を用いるものがあります。 逆元を用いた証明 逆元に…

モジュラ逆数

よねすけです。今回は整数論を少しかじってみるよ。を有理素数とし、の時、 なる整数がただひとつ存在することが一般に知られています。(証明はが上の式を満たすとしてを示せる。) このときのをにおけるの逆元(モジュラ逆数とも)と言い、と書きます。 (競技…

円筒座標系におけるrotの表示

夏休みいかがお過ごしでしょうか。よねすけです。 今日は成績発表でしたね。僕は一科目だけ落としてたので異議申し立てするか迷っています。今回は円筒座標系におけるrotがどう表されるかについて書きたいです。(だいぶ昔の)ゼミの教科書で当たり前のよう…

前期の振り返りするで。

こんばんは、よねすけです。 3回前期が無事に(?)終わったのでいつもの様に振り返りを。今期は受けた授業がどれも面白かったです。月曜2限:工業数学A2 数値計算に関する授業でした。数値計算アルゴリズムをいっぱい聞けてその歴史についても少し学べたので面…

試験のヤマのはりかた!

こんにちは。ざるご(@zalgo3)です。ぼくは今定期試験の真っ最中です。小中高校生の人はもう試験は終わって夏休みなのかな? というわけで今日はヤマはりについての話題です。よく試験でヤマなんかはるな!全部ちゃんと勉強しろ!って言う人がいます。 まあ…

弾性体の振動の縦波と横波

よねすけです。振動波動論の試験で弾性体の振動に関する問題が出て勉強してなくて全く分かりませんでした。つらい。。。弾性体中の座標ベクトルの点の、時間における変位をとすると、弾性体の振動の方程式は で与えられます。ここでは弾性体の密度、はヤング…

無理数の無理数の無理数の・・・

こんにちは。世の大学生は試験前で忙しい頃ですね。僕ももれなく忙しいです。試験勉強頑張りましょうね。少し前にtsujimotterさんのこの記事が話題になりました。 tsujimotter.hatenablog.com この記事ではを用いて無理数の無理数乗の中で有理数になるものが…

数学のメモその3

今回は、一旦ゼータ関数を置いといてフーリエ解析に関することを書きます。 授業の中でPlancherel(プランシュレル)の定理というものを習いました、Plancherelの定理 :有界連続 というものなんですが授業ではさらっと流されて証明もプリントで、、、みたいな…

数学のメモその2

前回に続きの証明を書きたいと思います。 〜2重積分を用いる〜 この証明は2重積分 の値を2通リに求めることからわかります。1つ目はを等比級数に展開することです。 の2つ目の計算方法は変数変換です。 と変数変換します。するとより である。またヤコ…

数学のメモ

授業の演習問題での証明する問題が出たのでいろいろな証明を載せたいと思います。~フーリエ級数展開の利用~ についてこれは無限級数なのでフーリエ級数展開を用いることを考えます。(授業の演習問題はこの方法だった) 周期関数の複素フーリエ級数展開を計…

C++で8パズルをA*探索、IDA*探索を用いて解いた

授業で8パズルの探索を図示する課題があったんだけど、どうせならってことでプログラムを書いた。A*アルゴリズムと言うのは、推定関数h(x)を使って、ゴールまでの距離を推定して、今までの探索の深さとの合計によってそのノードの評価値f(x)を決めて、それを…

行列の固有値計算のJacobi法をpythonで実装した

数値計算ライブラリのnumpyはほんとに便利。 import numpy as np def jacobi(A,N,check): B = np.fabs(A - np.diag(list(np.diag(A)))) nondiagmax = np.max(B) while nondiagmax > check: k = int(np.argmax(B) / 3) m = np.argmax(B) % 3 cos2phi = np.fab…

MacOS X El CapitanでC言語のOpenMPによる並列計算を行う方法

並列計算とは、簡単にいえば、同時進行できる計算を複数のCPUのコアに同時に計算させてしまおうと言う試みである。gccでは、新しいバージョンでしかOpenMPがサポートされていないため、homebrewで最新版のgccをインストールする。 $ brew install homebrew/v…

円周率は有理数です。

んな訳あるかい!!! ということで、どうもよねすけです。今日はエイプリルフールなのでこんな調子乗ったタイトルにしてみました。円周率が無理数、超越数であることは広く知られていることです。 が、その証明ってみんなあんまり知らないんじゃないかなあ…

TOEIC550でも京大英語で100点超が取れるせこい和訳術

こんにちは。zalgo(@zalgo3)です。先日アメリカに旅行に行ってきました。以前からうすうす気づいてはいたのですが、僕の英語力はかなりひどいものでした。 まあそれはそれで何とかしないといけないのですが、そんな僕でも受験ではいっちょ前に英語を武器に…

クリストッフェル記号の変換則パート2

こんにちは、よねすけです。 今日は2次試験二日目ですね。受験生の方は今日くらいゆっくり休んで下さい(受験生このブログ読んでなさそう)。以前クリストッフェル記号の変換則について書きました。 otaku-of-suri.hatenablog.comその時はすっきりと変換則…

判別式

こんにちは、よねすけです。 春休み暇すぎて結構なペースで投稿してますねぇ(笑)今回は判別式と解の公式の関係について。 判別式といえば高校生の時に 『2次方程式の判別式は』 みたいなことを習ったと思います。実際、ならば異なる二つの実数解を持つ な…

クリストッフェル記号の変換則

こんにちは、よねすけです。今回はクリストッフェル記号の変換について。 クリストッフェル記号とは、 このときにへの座標変換を考えたときにクリストッフェル記号についてもの変換がわかるようにしたい。 (ダッシュ付きの添え字で変換後のものを表すことに…