ウィルソンの定理の証明
こんにちは、よねすけです。久々の投稿になります。
今回はウィルソンの定理を二通りで証明したいと思います。
- 逆元を用いた証明
逆元に関する話は前回にも少し書きましたが、ここに改めて記すことにします。
なる自然数に対して、なるがただひとつ存在し、と書きます。このとき
の個の数字をというペアに分けます。なぜこのようなペアに分けることができるかというと、
となり、この2つははじめから除いてあるからです。よって、
ゆえに、
となり、ウィルソンの定理が示されました。
- 原始根を用いた証明
は巡回群になることが知られており、その生成元を原始根と呼びます。(本当の定義は違う気がします。)
生成元の一つを選び、とすると、
と書けることが分かります。でウィルソンの定理が成り立つのは明らかなので以下ではとします。
ここでです。なぜなら、
がフェルマーの小定理から分かります。これよりとなるのですが、いまは原始根なのででなければならないのです。よって
が示されました。(最後にが奇素数であることを用いました。)
以上です。どちらもとてもおもしろい証明だと思います。
それでは